赤ちゃんと刷り込み

赤ちゃんと刷り込み

「刷り込み(すりこみ)」とは、動物の生活史のある時期に、特定の物事がごく短時間で覚え込まれ、それが長時間持続する学習現象の一種。イギリスの博物学者ダグラス・スポルディングで、後にドイツのオスカル・ハインロートが再発見した。ハインロートの弟子であるオーストリアのコンラート・ローレンツが研究を続け、彼の著書で大衆化した。著書にはハイイロガンという鳥の雛と、ガチョウの親鳥を使った実験が記されている。(Wikipedia>刷り込みより)

鳥の雛、人間の赤ちゃん
人間の赤ちゃんと鳥の雛。
ローレンツの著書により、鳥の雛が卵からふ化した直後に初めて見た動くものを親と認識する、という現象は周知の通りかと思います。
その後も、いろいろな方が同様の実験をし、同じような結果が出ているようです。
中には哺乳類のある動物でも同じ結果が得られたという話も。

<ここから先は、ブログ管理人である私の経験にもとづいた仮説です。>

この「刷り込み」という現象、人間の赤ちゃんにも当てはまるのではないだろうか・・。
仮に人間の赤ちゃんにも「刷り込み」という現象があるとするならば、生まれた直後の赤ちゃんを、お母さんが抱っこし、顔を合わせ微笑みかけ話しかけ、おっぱいを飲ませる。
できれば(いや必ず)お父さんも立ち会わせ、お母さんと同様抱っこし微笑みかけ話しかける。
生まれたばかりの赤ちゃんは目がまだ見えないとも言われているが、私が二人の息子の出産を間近で経験しましたが、赤ちゃんは目が見えない感じはなかった。少なくても電気の光や、近くのものは見えていそうでした。そして、人の顔をよく見ようとします。(声や匂いのする方向を向こうとしていたのかもしれません。) とにかく、生まれたばかりの赤ちゃん(息子二人)は、五感をフル活用し、すぐに自分の親を探し、親を認識しようとしていたように見えました。

まず長男の時の話・・・
私たち夫婦が出産に利用した病院は、母乳育児とカンガルーケア(生まれたばかりの赤ちゃんを裸のまま、母親が抱っこする)を推奨していましたが、私たちは深夜の時間外の出産になってしまったため、カンガルーケアはできず、生まれた赤ちゃんの体を助産師さんが一度シャワーで洗い、服を着せてから、母親に抱っこさせ、おっぱいをくわえさせました。最初はなかなかおっぱいは出てこなかったようですが、赤ちゃんがくわえて吸っていると、少しずつ出てくるようになったそうです。
ある程度おっぱいを飲むと、赤ちゃんは落ち着いて、安心したかようにママのお腹のうえで抱っこされていました。赤ちゃんが落ち着いたところで、パパも分娩室に入りましたが、初めての赤ちゃんだったので、落としてしまいそうで、怖くてうまく抱っこできませんでした。

次男の時の話・・
引っ越してしまったため、長男とは違う病院を利用しました。カンガルーケアは行なっておらず、特に母乳育児が推奨でもありませんでした。生まれた赤ちゃんは、助産師さんがシャワーで洗い、服を着せて、母親に抱っこさせました。「ママも疲れているし、ちょっと時間をおいて、ママが休んでからおっぱいをあげましょうね」と助産師さん。この時(出産後)、分娩室に入った私(パパ)は、ママのお腹のうえで抱っこされた、生まれたばかりの次男が、落ち着く気配もなく、あたふたと目をつぶったまま口をガオガオと動かしていることに気が付きました。「きっとママのおっぱいを探しているに違いない!」と私は思いました。そこで助産師さんに「もう、おっぱいをくわえさせていいか?」と聞きました。すると「ママが大丈夫ならいいですよ~」とのことでしたので、早速おっぱいをくわえさせました。次男は、すぐにおっぱいをくわえ吸い始めました。しばらくおっぱいくわえると、落ち着き始め、目を開き、周りを見始めました。「こんどは、自分の親を認識しようとしている!」と思い、ママとパパで交代で抱っこし声をかけ、笑いかけました。これを30分程度続けました。

私が「刷り込み」について考え始めたのは、長男が生まれた後でしたので、次男誕生の時は、刷り込みを意識し、出産直後私(パパ)も思いぞんぶん抱っこし、顔を近づけ声をかけ微笑みかけました。そのせいか、長男(5才)は断然ママっ子なのに対し、次男(1歳9ヶ月)はママとパパ両方にベタ甘えの子になっています。長男は、1歳前後の人見知り期から、男の人になかなかなつきませんでしたが、次男はまったくの逆で、男の人大好きという状態で成長しています。
(長男、次男で環境が違いますから、因果関係は「刷り込み」だけではないと思いますが・・・)

以上より、私が思ったことは、
「出産直後の赤ちゃんは、五感をフル活用して、自分の親を探し認識しようとしている。」ということです。目で見えなければ、匂い、匂いがわからなければ声、のように、五感を使ってです。これは、鳥の赤ちゃん(雛)の「刷り込み」にかなり近い現象と言えます。
ですから、この時(出生時)、両親の顔や声、匂い、ぬくもりをしっかり覚えさせることは、その後の赤ちゃんの発育にとって非常に重要なことなのではないかと私は思うのです。
生まれた直後の赤ちゃんは目もよく見えないですし、お腹の中から急に環境が変わるのですから、大きな不安の中にいると思います。この時、できるだけ早く安心させてあげることが重要だと思うのです。安心させられる一番はママです。できることならママに抱っこされおっぱいをくわることができれば赤ちゃんは安心します。そうしてあげる事だけで、安心し、泣き止み、落ち着き、もう甘えてくるのです。そして、ママのことををしっかり自分の母親だと認識した赤ちゃんは、きっとママの言うことを聞く子に育つと思うのです。同様に、この時、パパを”父親だ”としっかり認識させれば、将来パパの言うことも聞く子になると思うのです。結果、子育てもしやすくなるでしょう。

出産後、ママは疲れていて大変かと思います。また、すぐにはおっぱいが出ない場合もあると思います。それでも、生まれてあまり時間が経たないうちに、ママが抱っこし微笑みかけおっぱいをくわえさせるといいと思います。この時、赤ちゃんが五感をフルに使って得た感覚は、一生体に残るのではないかと思うからです。

池に浮かぶ、軽鴨(カルガモ)の親子
動物の子供は、親に育てられているほんの数ヶ月の間に、生きていくのに必要なものをほとんどすべて吸収し、その学習と遺伝的に伝えられた本能で、 一生、生活していくそうです。

人間では「三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで)」という言葉があります。
幼時の性格は、年をとっても変わらないということのたとえ。

これらは、動物も人も、出生後のほんの短い間に吸収するものごとが、どれだけ重要かという事を言っているのだと思います。

また余談ですが、私の経験上、赤ちゃんは生まれてからすべてを吸収し始めるのではなく、すでにお腹の中から学習していると強く思います。お腹の中にいる時の親の生活習慣などが、子供の性格に影響すると思うのです。長男の時は、初めての子でしたので、生活習慣も悪く、食べ物も栄養バランスがよくありませんでした。次男の時は、すでに長男がいたおかげで、子供に合わせ、かなり生活習慣が改善された妊婦生活をママは送ることができました。
現在の息子ふたりの性格は、落ち着きのない長男、まったり落ち着いた次男です。笑
この落ち着きの差は「安心」の差かもしれません。

出産後はもちろん、妊娠中からできるだけ規則正しい生活と食事を心がけ、両親が声掛けし、愛情を伝えることは、赤ちゃんの性格形成に影響することだと思うのです。
元気で愛情豊かな赤ちゃんを産むには、お母さんは無理をせず適度に休みながら穏やかに優しい気持ちで妊娠生活を送ることが重要なのではないかと思います。そのためにも、パパを含む周りの大人が妊娠中のママをサポートしなくてはなりません。

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